ご挨拶とご報告、おわび

皆さま、あっという間に2023年ももう8日を過ぎています。謹んで皆様のご多幸を祈ります。
さて、僕は思うところあって、2022年12月30日から2023年1月5日までのまるある一週間、ロシアの首都モスクワに滞在しました。ウクライナ戦争の当事国であるロシアの首都に暮らしている市民の空気を是非とも自分の眼でみたかったことが最大の理由です。そこで みたもの、きいたことは、何らかの機会に、さまざまな方法で発表致します。ここからはご報告ですが、1月4日の夜くらいから、少し体調を崩し、帰国してから、病院に行って検査してもらったところ、コロナ陽性と診断されました。
このため1月8日に金沢市内で予定されていた講演会&イベントに参加することができなくなってしまいました。これまで講演会開催の準備で奔走された関係者の皆様、講演会のチケットを金沢および遠方からご購入いただいた方々に、こころよりお詫び申し上げます。この穴埋めは必ず果たす所存です。必ず。
病院からの指示で12日までは自宅療養を続け動けませんが、この間、やるべきことをやり、次にやるべきことを考えます。
モスクワでつくづく思い知らされたことは、2022年2月24日のロシアによる突然の侵攻から今に至るまで続くウクライナ戦争のすべての過程は非道なものであり、一刻も早く終わらせなければならないということです。殺すな!

新年の最初のメッセージがこんな形になろうとは思いもよりませんでしたが、最後に、最近読んだ書物のなかで、こころに突き刺さってきた一節を掲げておくことにします。皆さまにとってこの2023年がよい年になりますように。

<何かを実際に体験し、あるいは目撃するということ、そこに居合わせるということは、事実との間に特別な回路を持った存在になるということだ。その意味で、証言者、証人、目撃者とは、政治における嘘を成立させるような場面とは異なった次元にいる存在である。>
(重田園江『真理の語り手 アーレントとウクライナ戦争』より)

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